建築・土木は社会の基盤を下支えする重要な仕事です。橋や道路を整備したり、古い建物を解体して、また新たに建てたり、働きがいを直接的に感じられるものです。
それにもかかわらず、「きつい」「汚い」といった印象が先行して、魅力が伝わりづらくなっているのが非常に残念に思います。
ですから、当社は起業当初からなるべく古い印象を払拭できるように心がけてきました。
確かに古き伝統は知恵の宝庫ですが、同時にしがらみをも生みだしてしまいます。タイセーは若い会社だからこそ、伝統の利点と欠点がより見えやすいように思います。良きものを活かし、また悪しきものをただしながら、これからも温故知新の精神で運営してゆきたいと思います。
当社はもともと不動産業に携わっていた社長が一念発起して立ち上げた企業です。20代という若さで新規参入するのは容易なことではありませんでしたが、それでも10年以上、増収増益で続けられています。
不動産業に携わっていた頃のつながりから仕事を受け、着実に実績を積み上げてきました。20代から土木・警備・解体と主だった業務に携わり、トップに立って試行錯誤してきた経験は、確実に企業の足腰を強くすることに繋がっていると思います。
地道にコツコツが当社のモットーです。ただ、社長の風体が遊び人のそれ(サーフィンが好きなこんがり焼けた肌)を彷彿としますから、なかなか信じてもらえないのですが……(汗)。しかし実際、コネも実績もない中で10年以上続けてこられた理由は、頼まれた仕事を着実に一つひとつこなしてきたからに他なりません。
地道にコツコツな堅実さと、社長の軽快なフットワークという両輪が、当社によい相乗効果をもたらしているもっとも根本の強みかもしれません。
なるべく解雇はしない。これが当社の最大の理念です。土木業は力仕事ですから、怪我をしてしまえばすぐには復帰できませんし、年を重ねれば長時間働くのも難しくなってきます。さらに忙しい時期と暇な時期があるため、日雇いのような状態になりやすい実情があります。
そうした不安を抱えていては、将来設計など描けるはずがありません。ですから当社では、不安をなるべく軽減し、解雇せずに雇用し続けられる環境を整えてきました。
例えば工場内労働や警備といった業種も請け負っているのは、力仕事ができない場合にも働けるからです。メンテナンス事業にいたっては常に一定の業務がありますから、暇な時期は生じづらくなります。他方で不動産管理といった本業以外に幅を広げ収入源を多様化させることで、企業の体力アップもはかっています。
すべては「なるべく解雇をしない経営」に向けた選択でした。
建築・土木業には人が必要です。人がいなければ仕事を受けることもままなりません。ただでさえ人材不足の中で、使い捨てるような横柄な経営ができようはあずがありません。このことに気づかなければ、建築・土木の未来はないと私どもは考えています。
今後とも当社は働く従業員の安心につながる企業経営を続けていきます。そしてそれが建築・土木業界の古いイメージを払拭し、未来を切り開くと信じています。